「イクメン」という言葉は、2010年の「新語・流行語大賞」
のトップ10に選ばれたことで、世に広く知れ渡りました。
しかし、男性労働者が育児のために、会社を休業することは、
まだまだ日本の社会では受け入れられていないのが現状です。
今回ご紹介する両立支援助成金の「出生時両立支援コース」は、
男性労働者が育児休業を取得しやすい職場風土づくりに取り組み、
男性労働者に育児休業を取得された事業主に助成金を支給するものです。
支給額は、対象労働者1人目について57万円、
対象労働者2日目以降について14.25万円となります(中小企業の場合)。
この助成金を受給するための要件は、次の通りです。
(1)今回の支給対象となる男性労働者の育児休業の開始前3年以内に、連続5日以上(中小企業の場合)育児休業を取得した男性労働者がいない。
(2)平成28年4月1日以降、支給対象となる男性労働者が育児休業の開始日の前日までに、男性が育児休業を取得しやすい職場風土づくりのための取り組みを行う。
(3)雇用保険の被保険者として雇用している男性労働者に、この出生後8週間以内に開始する、連続5日以上(中小企業の場合)の育児休業を取得させる。
(4)育児休業の制度及び育児のための短時間勤務制度について、労働協約または就業規則に規定している。
(5)次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定して、都道府県労働局長に届出をしている。また、その計画を公表して、労働者に周知するための措置を講じている。
ここで「男性が育児休業を取得しやすい職場風土づくりのための取り組み」とは、
次のようなものを指します。
◆男性労働者を対象にした育児休業制度の利用を促進するための資料等の周知
◆管理職による子が出生した男性労働者への育児休業取得の勧奨
◆男性労働者の育児休業取得についての管理職向けの研修の実施など。
なお、連続5日以上の育児休業には土日を含めても構いません。
したがって、男性労働者が実質3日の育児休業を取得すれば、
この助成金の支給を受けることができます。
「働き方改革」によって育児と仕事の両立支援が求められるので、
女性労働者だけでなく、男性労働者も積極的に育児に参加するために
育児休業を取得する時代の流れになってきました。
この助成金を活用して、男性労働者の育児休業取得を促進する取組みを
してみては如何でしょうか?
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