待ったなし!無期転換ルール

無期転換ルール」とは、有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合、パートタイマーやアルバイトなど名称を問わず雇用期間が定められた有期契約労働者からの申し込みにより、期間の定めが無い労働契約(無期労働契約)に転換されるという新ルール(改正労働契約法)です。

この新ルールに該当する者が、
平成30年4月1日に発生します
(これ以降、順次発生)。

まだ新たなルールに対応する準備ができていない企業は、
これを良い機会と捉え、長期間勤務が可能でフルタイムで
労働する有期契約労働者については、労働契約を見直して、
正規社員へ転換を図ってみてはいかがでしょうか。

こんな時、条件が整えば、
キャリアアップ助成金の「正社員化コース」が利用できます。

「正社員化コース」は、パートタイマー等の有期契約労働者等を
正規雇用労働者等(正社員や限定正社員等)に転換した場合に、
以下の金額が支給される助成金です。
(1)有期から正規の場合:57万円〈生産性要件を満たせば72万円〉
(2)有期から無期の場合:28.5万円〈生産性要件を満たせば36万円〉
(3)無期から正規の場合:28.5万円〈生産性要件を満たせば36万円〉

ただし、(1)~(3)まで合わせて、1事業所あたり
1事業年度の支給申請上限人数は15人までとなっています。

この助成金を受給するためのポイントは、以下の3点です。
★助成金を申請する事業所ごとに「キャリアアップ管理者」を選任する
★3年以上5年未満の期間で有期契約労働者等のキャリアアップに向けた
取り組みを行うための「キャリアアップ計画書」を作成する
★管轄労働局長に届出をして受給資格の認定を受ける

また、有期契約労働者等を正規雇用労働者等に転換するための制度ついて、
就業規則や労働協約に規定をしておく必要があります。

なお、対象となる労働者についても、
支給対象事業主に雇用される期間が6ヵ月以上
必要といった要件がありますので注意が必要です。

その他にも転換区分ごとに定められた要件がありますので、
詳細については厚生労働省のホームページ等で確認をして下さい。

キャリアアップ助成金は、
来年度も大きな予算が確保されており、
引き続き多くの事業所で活用されることが期待されています。

その一方で、すでに正規雇用労働者として雇用していた者を
有期契約労働者であったかのような虚偽の申請をして、
助成金を不正受給する事例なども見受けられます。

不正受給をすると厚生労働省や労働局のホームページ上で
事業所名や代表者氏名を実名で公表され、
また悪質な場合には刑事告発をされることもあります。

助成金は雇用の安定や職場環境の改善、従業員の能力向上などを
目的に支給されるものです。

制度の趣旨を理解して、正しく助成金を活用していただきたいものです。

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